アンカーボルト設置不良の原因と防止策

   耐震強度偽装の発覚後、新築計画及び工事中の建て主より、基礎工事で多く見られる下記の
   様なアンカーボルト設置不良についても耐震性に問題があるのでは?という指摘があります。

           念願の新築…建て主が出来る、図面⇔現場のチェックポイント

1.本数不足: なんとしたものか、本来有るべきところにアンカーボルトが設置されていなかった。
(原因)
@建築士が住宅金融公庫の工事仕様書や建築基準法告示に違反する基礎図を作成した。
A建築士が基礎図を作成したもののチェック不足で、数箇所のアンカーボルト記入を忘れた。
B基礎図に記入されているが、現場監理者や工事業者は注意を怠り見落としてしまった。
(防止策)
建築士は基礎伏図と土台プレカット図を合成した“基礎on土台伏図”を全責任を負う覚悟で作成する。
建築士・現場監理者・工事業者は図面と現場双方の責務を果たすため何度もチェックする。


2.位置不良: これはたいへん、アンカーボルトを柱の下や土台仕口・継手部に設置してしまった。
(原因)
@建築士が土台伏図における土台継手についての図示を面倒がり、省いて業者にまかせた。
A土台継手位置について、
基礎・プレカット業者は別々に任されるのでそれぞれが勝手に決めている。
Bコンクリート打設後に設置する田植え式、限られた作業時間で急ぐあまり位置間違いをした。
(防止策)
建築士は基礎伏図と土台プレカット図を合成した“基礎on土台伏図”を全責任を負う覚悟で作成する。
基礎・プレカット・大工業者は共有の“基礎on土台伏図”に従って、それぞれが高精度の施工を行う。

3.位置ずれ: アンカーボルトが土台の通り芯や柱面からの決められた位置より大きく離れている。

(原因)
@遣形の芯出し時点での間違いや建設機械・作業員の接触による遣形の変形による。
A低い位置精度で配筋された鉄筋に結束したアンカーボルトはやはり位置精度が悪い。
Bテンプレート式でもコンクリート打設の前と後では型枠位置精度が違って安心できない。
(防止策)
基礎芯出しは遣形をやめ、捨てコン上で測量した基準芯の地墨を使うことで精度は格段と向上する。
アンカーボルト高精度設置は建物耐震上必須、建て主は業者に位置診断提出を条件で工事契約!


4.曲がり: 基礎天端にあるアンカーボルトが様々な方向に傾いており、これは台直しの対象工事!
(原因)
@田植え式はアンカーボルトをコンクリート打設直後に設置、鉄筋に当たると前後左右に逃がす。
Aテンプレート式はアンカーボルトの上部だけ固定、下部はコンクリート打設圧力で押し出される。
Bアンカーボルトが鉄筋と干渉するので矯正することを前提に傾いたまま設置しておく。

(防止策)
  
田植え式は×。テンプレート式は打設直後、型枠の変位と傾いたアンカーボルトを徹底的に直す。
アンカーボルト高精度設置は建物耐震上必須、建て主は業者に位置診断提出を条件で工事契約!

  
5.凸凹設置: 基礎天端に出ているアンカーボルトが様々な高さになりナットの締付不足が発生する。
(原因)
@田植え式の場合、コンクリートがあまり軟らかいうちにアンカーボルトを設置すると自沈する。
A鉄筋固定式の場合、コンクリート打設圧力によって同時にアンカーボルトも移動し、上下にずれる。

(防止策)

田植え式は×。鉄筋固定式は配筋を固定することでコンクリート打設圧力の影響を避ける。
アンカーボルト高精度設置は建物耐震上必須、建て主は業者に位置診断提出を条件で工事契約!

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